ピアノトリオ" The Three Sounds"のピアニストとして有名な
 ジーンハリスが77年にリリースした作品「トーンタントラム」。
 ジャケットの顔が「パパイヤ鈴木」に激似なのも、
 もう気にならなくなるくらいええ感じの作品です。

 Songlist:
   1.As
   2.If You Can't Find Love Let Love Find You
   3.A Minor
   4.Stranger in Paradise
   5.Peace of Mind
   6.Cristo Redentor Part 1
   7.Cristo Redentor Part 2
 Credit:
 Gene Harris – piano, electric piano, synthesizer
 Jerry Peters – electric piano, sythesizer, vocals, arranger
 Al McKay, John Rowin – electric guitar
 Anthony Jackson, Robert Popwell, Chuck Rainey, Verdine White – electric bass
 Leon "Ndugu" Chancler, Harvey Mason, Alvin Taylor – drums
 Jerry Steinholz – percussion
 Ralph Beecham – vocals
 
 1977年=Funkyな時代のリリース!
 
 晩年のブルーノートは、"JAZZ"から逸脱した作品が多く、
 レアグルーヴとか呼ばれて親しまれている名作が
 わんさかと発表された少し変わった時期。
 そんな70年代後半に発売された本作も、
 ジャズスタンダートとはかけ離れた音楽性の作品で、
 参加メンバーを見れば一目瞭然。
 Earth,Wind&FireのAl MckayやVerdine White、
 さらに、当時のレアグルーヴムーブメントの筆頭Donald Byrdが参加!
 Chuck Rainey、Anthony Jackson、Robert Popwellの参加もベーシストにはうれしい。
 とにかくファンキーなヤツらが集合した作品なのです。
 ちなみにこのアルバムがリリースされた77年。
 Earth,Wind&Fireは"All'n'All"をリリースした年で、
 かの名曲"Fantasy"をリリースした、ノリに乗ってる時。
 それだけでとてもいい時期の作品な気がしてしまう。
 ちなみにバックコーラスのところに"Deniece Williams"のクレジットが。
 76年にMaurice Whiteのプロデュースで"Free"をヒットさせたシンガー。
 これはEW&Fのほうの人脈で参加したのかな…。
 冒頭曲でノックアウト間違いなし!
 
 
 アルバムをかけると幕開けでいきなりStevie Wonderのカバー。
 76年リリース"Key Of Life"に収録の"As"!
 のっけから漂うEW&Fテイストが気持ちよすぎる。
 特筆すべきはVerdine White!
 このベースは完全にEW&Fや…。
 ちなみにVerdine Whiteの参加はこの一曲だけ。
 もったいない…。
 続いてはJerry Petersがボーカルをとるキャッチーな歌もの。
 Al Mckayのカッティングが変わるところがかっこいいなぁ。
 淡々としつつ、ファンキーな雰囲気が良いですね~。
 Gene Harrisのソロもええ感じです。
 ちょっとFullmoonぽい曲かな?
 
 MVPは"Donald Byrd"!?
 
冒頭2曲以外はインストナンバー。
 スリリングな#3は今までの雰囲気とも違い、
 淡々とした展開がストレートにくるインスト。
 しかし随所で吹きまくりのDonald Byrdがかっこよすぎる。
 この人のための曲だ、これは。
 クラシックの#4は、完全にGene Harrisサウンドになってしまい、
 マイゼルブラザーズ的レアグルーヴサウンド炸裂。
 Al Mckay作の#5はスローナンバー。
 少し"Brazilian Rhyme"的な雰囲気も良いですね。
 Crusadersのベーシスト、Robert Popwellのプレイが印象的。
 #6、#7はコンセプトの流れ。
 どちらもGene HarrisとDonald Byrdのソロの掛け合いが中心。
 #6は少し展開に乏しく退屈な部分もあるが、
 その反面で#7は、ファンキーなリズムにByrdのソロがからみ、
 静かにエレピが入る感じが素敵過ぎる。
 Chuck Raineyのベースも炸裂。
 
 名作には間違いない!
 
 正直、冒頭の2曲のボーカル曲のインパクトが結構強くて、
 思わず後半戦を聞き逃してしまいそうになるけれど、
 とてもスリリングなサウンドで、インスト曲もええ感じ。
 この時期のDonald Byrdほど強烈なインパクトはないものの、
 Al Mckayなんかのサポートもええ感じに色が出てるし、
 なかなかおもしろいアルバムやと思います。
 いろいろ書いておきながら、ジャズ畑には疎いので、
 肝心のThe Three Soundsを聴いたことがありませんw
 あの赤い有名なジャケットのやつ、今度聞いてみようっと…。
 ちなみに、本作ですが"999円"で再発されてます!w
 興味のある人はぜひ、今のうちに!?
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